【ゴルフルール2023改正】
クラブ特性を変えるものとして「外部付属物」も追加された。

ラウンド中、何らかの理由でドライバーのカチャカチャを変えたことがあるプレーヤーもいるのではないだろうか?
しかし、厳密に言えばラウンド中にクラブの特性を変えてストロークすることはルール違反だ。
さらに、2023年の改正によりステッカーやシールなどの「外部付属物」によってクラブの特性を変えることも違反となる
ことが明記された。
この記事では、どういった行為が違反になるかを解説する。


1.クラブ特性を変えるものとして「外部付属物」が明記

2023年の改正により、「4.1b(3)ラウンド中にクラブのプレー特性を故意に変えること」の中に、「外部付属物」もプレー特性を変えるものとして明記された。

2019年の改正時は、認められない外部付属物をつけたことによってクラブのプレー特性が変えられたことについてまで規定されていなかった。
2023年以降は、ステッカーなどの認められていない外部付属物を付け、故意にクラブ特性を変えたままプレーすれば失格となってしまう。

2.「クラブ特性を変える」とは?

クラブ特性を変えるとは、調整機能を使ってライ角を調整したり、クラブヘッドに異質物をつけて飛ばしやすくしたりすること。

代表的なのは「カチャカチャ」と呼ばれる、ドライバーやフェアウェイウッドなどの角度を調整できる機能だ。
カチャカチャをいじれば、ライ角・ロフト角を調整して球を捕まえたり、逃がしたりしやすくなる。
例えば、ラウンド中にスライスが止まらないからと、ドライバーを捕まえやすい設定に変えてプレーすることはルール上NGなのだ。

今回追加された「外部付属物」を使った違反例としては、フェース面にシールを貼ってストロークすることが挙げられる。
どんなに小さなシールであったとしても、スピン量や反発に多少なりとも影響をもたらす。
また、スクエアに構えやすくなる効果も考えられ、ストロークすれば失格となる。

3.クラブ特性を変えてもストローク前に元に戻せば違反にならない

「規則4.1a(3)例外-元の位置に復元された調整可能なクラブ、または認められない外部付属物の取り除き」が定められており、ストローク前に元の状態に戻せば違反にはならない。
つまり、この違反が適用されるかは「ストロークの有無」で決定されるのだ。

例えば、ラウンド中に何らかの理由でドライバーのカチャカチャを使ったり、シールやステッカーを貼ったりしたとしても、そのクラブでストロークしなければ違反にならない。
もちろん、打つ直前に元の状態にした場合も違反ではないということだ。

4.まとめ

クラブの特性を故意に変えてプレーすると違反になってしまう。
2023年の改正では「外部付属物」の文言が規則に明記され、シールやステッカーなどもクラブ特性を変えるものとされた。
ストローク前に元の状態に戻せば違反にならないが、戻し忘れれば失格となる。
「競技中はクラブをいじらない」ことが一番安全だろう。

ちなみに、ウエートのネジが飛んでいってしまったなど、調整機能に不具合が起きた場合、ルール上は「ラウンド中に破損したクラブ」となり、残りのホールも引き続き適合クラブとして使用できる。

(出典:
www.alba.co.jp)